何故INSTALL MANIAXでオープンソースをバックアップするのか
オープンソース支援のコンテストを
マイクロソフトが主催!?
マイクロソフトは現在、「INSTALL MANIAX 3」と言う技術コンテストの参加者を募集中だ。これはエンジニア向けの催しで、Windows Server&Internet Information Services 7.5(IIS 7.5)を組み込んだサーバーにオープンソースのアプリケーション(たとえばPHPアプリケーションのWordPress等)を規定期間内にいくつインストール出来るかを競うもの。参加者には、サーバーマシンやWindows Server(ライセンス)が支給されて居る。
第3回と成る今回も基本決まり事は変わら無いが、前回は64bit版OS環境だったのに対して、今回はHyper-V(仮想環境)上と言う新たな挑戦が加わって居る。
今回は、Hyper-Vを使うため、物理的なサーバーマシンが500台、ホスティング会社の提供する仮想環境が50台分用意され、合わせて550名の参加者を12月7日締め切りで募集して居る。
INSTALL MANIAX 3コンテストの概要
このコンテストでは、まず仮想環境「Microsoft Hyper-V Server 2008 R2」をセットアップ。その上にサーバーOS「Windows Web Server 2008 R2」とWebサーバー「IIS」を立ち上げ、いくつのWebアプリケーションをインストール出来るかを競うもの。ただし、インストールするのは市販ソフトウェアではなく、オープンソース・ソフトウェアだ。
マイクロソフトは、対象と成るオープンソースソフト(IIS対応)を「Windows Web App Gallery」で公開して居る。ここでは、IIS上に簡単にインストール出来るパッケージもダウンロード可能だ。
加えて、オープンソースプロジェクトのホスティングを行なうサイト「CodePlex」を設立して居る。オープンソースプロジェクトのホスティングとしては「SourceForge」が有名だが、マイクロソフトも同様の取り組みで、オープンソースプロジェクトを支援して居るわけだ。
INSTALL MANIAXは、こうしたマイクロソフトのオープンソース支援策の一貫として、日本で開始されたコンテストだ。当初からイロイロな案があったものの、評価のしやすさ等から、インストールコンテストに落ち着いたと言う。
このコンテストは個人参加のみ受け付けて居るため、基本的に企業活動が休みに成る年末年始や5月の大型連休が開催期間と成る。今回は12月7日迄参加希望を受け付けており、コンテスト期間は12月26日から1月12日迄の12日間。結果は2月に発表される。
今年は、韓国でも同様のコンテストが開催され、日本の優勝者は3月に韓国で開催されるアジア大会に出場出来る。
参加者に配布されるサーバーマシンは、“1年間インターネット側にインストールしたアプリを公開する”と言う条件を満たせば、その後は無償提供される。このハードウェアは、協賛のNECが提供する「Express Server 5800/S70」(Core 2 Duo&2GBメモリー搭載)だ。
今年の決まり事では、最初に仮想環境上のWindows Serverを構築する必要があり、少し敷居が高くなって居る。これについては、マイクロソフトの奥主 洋氏(デベロッパー&プラットフォーム統括本部IT Proテクノロジー推進部エバンジェリスト)が、ITプロ向けの「TechNet」ブランドのブログページで説明して居る。
同氏によれば、「このコンテストで使う無償版のHyper-V Server 2008 R2には、GUI設定環境が付属し無いため、別マシンからリモート管理ツール(Hyper-Vマネージャー等)を使って設定することに成る。つまり、リモート管理ツールでのサーバー管理や設定の方式が必要」とポイントを説明した。
また今回はリアルサーバーだけでなく、ホスティング会社のデータ・ジャパンが「VPS」(Virtual Private Server)を提供する。VPSは、仮想環境を使ってサーバーをホスティングするサービスで、利用者は自由にサーバー環境を構築・運用出来る。通常の共有サーバーと比べて自由度が高く、サーバー自体の設定も変更可能だが、その分負荷が高くなり、費用も高価なサービスだ(その為VPSコースの参加者は期間限定の利用権と成る)。
64bit環境、そしてHyper-V(仮想化)と時代に合わせて進化を続けるINSTALL MANIAX。今後は「クラウドにも広げていきたい」(プラットフォーム戦略本部シニアエグゼクティブマーケティングスペシャリスト 吉川顕太郎氏)と語り、Windows Azureでのコンテスト等も検討して居る段階だと言う。
吉川氏は「IT等の最新技術にワクワクするのは、すごい人の存在を知ったり、自分が最先端に居ると感じたとき。マイクロソフトとしても、そういう機会を提供したいし、そういう人にこそコンテストに参加して、腕をふるってもらいたい」と語る。サーバー構築・運用の経験や方式に自信が有る方は、この機会に是非挑戦して、サーバーをゲットしては如何だろう。
いったいなぜ? 180度方針転換!?
マイクロソフトがオープンソースを支援する理由
INSTALL MANIAXを主催するマイクロソフトの吉川氏は、「このコンテストは、マイクロソフトが世界各地でオープンソース活動を支援する取り組みとして、日本独自に行なって居る取り組みのひとつ」で有ると言う。
商用ソフトウェア中心に見えるマイクロソフトだが、数年前から自社プラットフォーム上でのオープンソース活動を支援して居ると言う。吉川氏は、このセクションの日本での担当者だ。
「Windowsの急速な普及は、イロイロなフリーソフトやシェアウェアが作られ、使われたことも一因です。こうした環境(エコシステム)をWindows Serverにも創りたい。マイクロソフトもオープンソースと共存すべきと言うかんがえで作られた部署が、“プラットフォーム戦略本部”なのです」と吉川氏は語る。
現在マイクロソフトは、サードパーティー製アプリケーションにかんして、商用ソフトウェアだけでなく、オープンソースソフトウェアにも重点を置いて居ると言う。単にオープンソースプロジェクトを支援するだけでなく、みずからもオープンソース活動に貢献して居る。たとえば、IIS上でPHPの処理を高速化する「FastCGI Extention」や「SQL Server Driver for PHP」等は、マイクロソフト内のIISチームが開発したものだ。
このSQL Server Driver for PHPは、オープンソースプロジェクトとなっており、ソースコードも公開されて居る。又、マイクロソフトのオープンソース関連活動を紹介するサイト「Port25」も立ち上げて居る。ここでは、Hyper-V(仮想環境)のなかでLinuxを効率よく動作させるドライバーを開発し、Linuxのドライバーコミュニティーにソースコードをコミットした背景等が掲載されて居る。
このコンテスト「INSTALL MANIAX」の目的は、「Windowsプラットフォーム上でも、オープンソースソフトウェアが利用出来ること。そしてWindowsプラットフォームそのものもより深く理解してもらいたい」のだと言う。参加者の多くは、これ迄Linux等(LAMP)でWebシステムを構築してきた人が多く、実際にWindowsプラットフォームを利用した人は其れほど多く無いと言う。
又、イロイロなオープンソースコミュニティーと深く付き合っていくのも吉川氏の仕事のひとつ。特に日本では、「顔合わせ」(会合)がたいせつだと言う。オープンソースの利用者には、まだまだマイクロソフトにかんして多様な誤解が有るものの、直接顔を合わせることで誤解も解けて居ると言う。
昨今はオープンソースと商用ソフトウェアを混在させたケースも増えて居る。マイクロソフトとしては、オープンソースにすさまじくWindowsを有力なプラットフォームとするべく、本格的にオープンソースとの共存の道を選んだと言うわけだ。
カテゴリ: News
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